ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜 レビュー

父親と二人暮らしの女子高生ココネは、いつも同じ夢を見る。
その夢の中ではココネはタブレットで魔法を使うことができるのだ。

以前Huluの方で、予告編…というよりサイドストーリーが配信されていて、気になっていたアニメ映画です。

ネットでの評価を見る限りではあまり高いとはいえないこの作品。
でも、子を持つ親にとって、親の視点から見てみると少し感じるものがありました。



あらすじ

岡崎県倉敷市に父親と二人暮らしをしている女子高生ココネは、いつも昼寝ばかりしているのだが、毎回同じ夢ばかりをみている。

その夢では、魔法があるということを認知されているファンタジーの様な世界、機械の国ハートランド王国が舞台だ。

一般人は魔法を使うことはできず、毎日機械…特に自動車を作っている。

唯一魔法のタブレットを使うことで魔法が使える王国の姫エンシェンは、世界を滅ぼそうとする鬼を呼び寄せる存在とも言われ、城のガラスの塔に幽閉されている。

国王は巨大ロボットを開発し鬼を退治しようとするが、戦況は芳しいとはいえない状態であった。

そんな中、エンシェンはたった一人で鬼に立ち向かうピーチという青年を見つけ、魔法で命を吹き込んだぬいぐるみジョイとともに、鬼を倒そうとするのだが…。

というところでココネは目を覚ます。
時代としては2020年の夏。東京オリンピックの3日前のことである。

終業式を終え、校舎の掃除をしながら親友と夏休みについて話をしていたところ、突然「父親が警察に逮捕された」という連絡が入ってくる。

無愛想ながら本来はお人好しな父であるため、ココネはその状況に納得が行かないまま、母の墓に向かうとそこには父のひび割れたタブレットとぬいぐるみのジョイが置かれていた。

ジョイを抱え自宅に戻ると、今度は自分とタブレットを狙う男たちに追われることになり、幼馴染のモリオの協力を得て父親を助けるべく行動を開始する。

初見での感想

ひるね姫、というタイトルの通り、主人公ココネは何かしら良く寝る娘です。

しかし、夢の中では「エンシェン」として魔法が使えること、夢が現実に影響を与える(寝る前には高松にいたのに、目が覚めたら大阪に居たなど)ことから、積極的に夢を利用します。

この夢の中のお話というのが、サイドストーリー『エンシェンと魔法のタブレット ~もうひとつのひるね姫~』です。

これはもともと父親がココネを寝かせつけるために作ったおとぎ話です。

このおとぎ話は現実のある出来事が揶揄されており、これが今回の「父親の逮捕」「タブレットとココネの謎」に関わってきます。

ネットでの評価を見ると正直あまり評価が高い、とはいえないのですよね。
ただ、子どもを持つ身としては、結構見入ってしまいました。

子ども、といってもココネは高校生なので子どもの活躍がーというよりは、「親と子の関係」というものが気になってくるのですね。

ココネは何かにつけ「お父さんは全然私としゃべらん」「何考えてるのかよくわからん」と言っていますが、物語が進むにつれ自分が常に父親に見守られ、愛されているということを実感していきます。

『エンシェンと魔法のタブレット』にしても、思いつきで作った話にしては深く作られているし、またそこに物心が付く前に母を亡くしてしまった思いも盛り込まれています。

評価が低い理由の考察

私の評価は高めですが、ネットでの評価は低いモノでした。

その理由は、私がHuluで『エンシェンと魔法のタブレット』を見ていたからなのかもしれません。

このサイドストーリーでは小さい頃のココネと、なかなか寝付かないココネのために話し聞かせようとする父モモタローというシーンで始まり、エンシェンの物語へと続く、というものでした。

この部分は映画ではどうだったかというと、あまり触れられていませんでしたね。
つまり、初見でこの映画だけを見てしまうと、何かが足りない印象になってしまうのかもしれません。

Huluではこの『エンシェンと魔法のタブレット』が視聴できます。
序章とも言えるこの作品を見れば相互補完ができるかもしれません。



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