年賀状デザイン フォントの利用と仕上げ illustrator 講座38-3

年賀状デザイン第三回です。前回はハガキサイズの作成、素材の配置までをご紹介いたしました。時間をかけてしまうとすぐ年賀状のシーズンが終わってしまいそうですので急いでおります(汗)


年賀状として必要と思われる要素を考えてみると、「絵」「文章」「構成」でしょうか。絵的な要素は前回で固まりつつありますので、今回はもう一つの大事な要素、文章を入れてみましょう。

フォントを選ぼう!

文字を入れるということならフォントを選びたいところですので、ここはTypeKitからフォントを検索して同期しておきましょう。

TypeKit.com にアクセスします。

まずは大人向けの年賀状ということで、落ち着いた印象になるように筆書体フォントを選んでみます。

TypeKit01

現在Typekitで選択できる筆書体は、Ro日活正楷書体Std、Ro篠Std、VDL ペンレディ、VDL ペンジェントル、VDL 京千社、FOT-クレー Pro、かづらき SP2Nの7フォントです。

今回はかづらき SP2Nを使用しますので、かづらきのボタンをおして次のページに移ります。

ここでかづらき SP2N L のサンプルの横にある同期ボタンをクリックすると、すぐに同期されますので、これでillustratorでこのフォントが使えるようになります。

かづらき


文字の打ち込みと調整

では前々回のグーテンベルグ・ダイアグラムを意識して、画面上部に「謹賀新年」、画面下部右側に挨拶文と連絡先を置いてみましょう。見出しはサイズ56ptで左揃え、挨拶文と連絡先は10ptで右揃えにしています。

文字調整

うーん…見出しにかづらきは良いのですが、輪じめにかぶってしまって少し見づらいのと、なによりかづらきは英字に対応していないので、URLが変ですね。

まず見出しの「謹賀新年」ですが、下に座布団(デザイン用語で文字などの後ろに敷く小さな囲みなどのこと)をしいてしまいましょう。

文字を一旦隠して、30mmX30mmの正円を描きます。
ただ、この円のすぐ下には輪じめが来てしまい、円と円が被ってしまうため、あまり見栄えが良いとは言えません。

座布団作成01

そこでこの円をひし形にして、「謹賀新年」の4文字分並べてみましょう。

円を選択して、オブジェクト→パス→単純化を実行します。

単純化オプションでは、角度のしきい値:0、オプションの直線にチェックを入れ、OKを押します。これで正円がひし形になっています。

このひし形をコピーして、左右ともに安全圏ギリギリのところにひし形の頂点が触れるような位置関係にしておきます。

つづいて2つのひし形を選択して、ブレンドツールで、共通する2つのポイントをクリックしてブレンドオブジェクトにして、そのままオブジェクト→ブレンド→ブレンドオプションを実行し、間隔をステップ数にして、数値を2にします。これで均等に4つのひし形ができます。

座布団作成02

この座布団の形状でイメージしたのは四方紅、あるいは熨斗(のし)なのですが、この上に文字が乗ることを考えると線が多くなりすぎていささかうるさい印象があります。ですので、ひし形同士の境界線が見えなくなるように、シェイプツールで結合、パスファインダーで合体、アピアランスで調整などを行いましょう。

今回はアピアランスで調整しました。

まずアピアランスで作業する前に、一度ひし形の線をなしにしておきます。

つづいて、アピアランスパネルで新規線ボタンを押し、新しくできた線アピアランスを一番下まで移動します。

するとひし形同士の境界線はなくなり、ひし形の集合体のみの輪郭だけになります。

座布団作成03


全体のバランスの調整

四方紅、あるいは熨斗をイメージした座布団ができましたので、文字を表示してみましょう。

「謹賀新年」と座布団との位置関係がうまくいっていないようですので、ここで文字タッチツールを使って微調整をしていきます。

文字調整02

古いillustratorではこういう場合細かく文字間を調整するか、一度文字をアウトライン(図形)化して位置を修正するしかありませんでした。

文字タッチツールが追加されてからは、文字は文字オブジェクトのまま修正できますので非常に便利です。1文字ずつ選択してあとはマウスで動かす、矢印キーで動かす
といった使い方ができます。

見出しの修正ができましたので、全体を表示して確認してみましょう。

URLは前述したとおりかづらきは英字がありませんし、会社名(屋号)に当たる部分もちょっと字体と合わない気がしてきましたので、URLはりょうゴシック PlusN R、りょうゴシック PlusN Hに変更し、URLと社名の左側の空白も気になってきましたのでURLを左下に移動しました。【2017/12/17追記】

ただ…全体を見てみると、なんだか上が重い印象に感じてしまい、バランスが悪いようです。

ここで上下のバランスを取るために下に太めのボーダーラインを引き、上下の偏りを分散させてみましたが、いかがでしょうか。

それから、しめ縄の内側も白、外側も白、ということで白の領域が多い印象になってきましたので、しめ縄の後ろにオレンジ→白になる円形グラデーションを置きました。橙の色と被ってしまいますが、橙がそれなりに輪郭がはっきりしているので大丈夫かな、と踏んだ配色です。



まとめと年賀状見本配布

時期も時期なので、大急ぎで年賀状制作の一通りの流れを追いかけてみました。

まず「視線誘導と印刷の基本」という事前の準備、それから「素材の配置」の仕方、そして今回の「フォントの利用と仕上げ」という形で3連続の記事になりました。

このフォントの利用については、Creative Cloud契約中の方なら100フォント分までは使用できますので、お試しください。

また、もしご自宅のプリンターではない環境でプリントする場合は、相手方にフォントがない場合は文字化けしてしまうので、文字のアウトラインを取っておいたほうが良いです。JPEGなどに変換する場合は特に気にしなくて大丈夫です。


さて、「あれ?ワンコの年賀状は??」とお思いの方もいらっしゃると思うので、次回補足でワンコの年賀状の作成をいたします。

一通りの流れは今回までで説明をさせていただきましたので、細かい部分はショートカットした記事になると思います。

引き続きよろしくお願いいたします!

今回作成した年賀状の見本を年賀状素材フォルダにアップロードしておきます。
挨拶文と連絡先は消去しておきますので、お使いになっていただいても大丈夫です。

名称の最後にBleedとついているのが塗り足し有り版、こちらは家庭用プリンターですと、フチナシプリントができるものでないとキチンとプリントできません。

nonBleedが少し変更して、100x148mmピッタリサイズになっています。
Google Drive :New_Year_Materials


戌の年賀状もございます!


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