東京五輪 マスコット 投票方法について



「お父さん!マスコット投票してきたよ!」

 東京五輪・パラリンピックのマスコットのことですが、夕食時に小学生の娘から出てきた話題です。

全国の小学生に選んでもらうというルールになりましたが、どのような投票方法になったのでしょうか?

【2018/02/28 マスコット決定により動画差し替え】
エンブレム問題を始めとして、何かとネガティブな話題が多かった東京五輪・パラリンピックですが、現在の話題はこのマスコット投票ですね。

エンブレム選定での反省なのか、今回は大人の密室で決めるというのをやめて、マスコットキャラクターに親しみを感じやすいと思われる全国の小学生に決めてもらうというスタイルになっています。

いまさらですが、マスコットデザインそのものは公募でしたので、私もダメ元で送ってみればよかったかなーと思いましたが、行動が遅いですね(笑)


ネット上での話題

正直デザイン案が公開されたときに3案を眺めていて、

「あ、これ、またパクリだって言われるだろうなー」

ということを考えていました。
案の定でていますねー。挙がっている意見を並べてみると、
  • ア案・・・デジモン
  • イ案・・・ポケモン
  • ウ案・・・妖怪ウォッチ
ということでした。



で、パクリかどうかというと、「パクリではない」と考えます。

これらのキャラクターに、デジモン・ポケモン・妖怪ウォッチのスタイルは取り入れられている可能性はあると感じます。

しかし、それはあくまでスタイルです。いわゆる絵のタッチが似ているというだけのことですね。

たとえばこれが「どうみてもミッキーにしか見えない」「どうみてもピカチュウにしか見えない」ならばパクリと言えるでしょう。
全体的なフォルム・色は一緒なのに耳など一部だけ違うなど…は、某国の遊園地とかにありましたね…(^_^;)

しかし、これら3案のキャラクターは違います。

設計思想として現在の流行を調べ、一度構成要素を分解し、キャラクターに持たせたい意味を含めて構成していると思われるので、これをパクリと言われてしまうといろいろなデザインは成り立たなくなってしまいます。

「鋼の錬金術師」というマンガの中で「理解→分解→再構築」という錬金術のプロセスがでてきましたが、これモノづくりの工程そのままですね。

ちなみにウ案のタヌキですが、これ私も一瞬「あ、Pontaに似てる」と思ってしまい、同じようにネットでもその意見が挙がっていますが、良く調べてください。
全然違います(笑)


これ、人はいかにうろ覚えでモノを捉えているかという典型かもしれません。
「タヌキという記号」を当てはめているだけなのでそう感じてしまうのです。

「タヌキ キャラクター」で画像検索していただけますと、「タヌキという記号」という意味がおわかりいただけるかと思います。


投票のルール

さて投票のルールですが、以下に公式の投票方法についての説明があります。


1.事前登録制である
各小学校に配布されているとのことですが、「公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会から届くハガキに書かれた情報が必要になります」とあります。
つまり、このハガキを見逃してしまうと投票権自体を失ってしまうことになります。

2.3案をもとに学級会で議論する
「2017年12月7日(木)に発表された最終候補3案をもとに、各学級ごとで話し合いをし、決定してください。」ということで、そう、子供たちのなかでプレゼンがあるみたいなんですよね。このマスコットの何が良いか、あるいは別案のここが良くないとか。

3.校長先生がまとまった結果を入力
校長先生あるいはそれに近しい権限のある方が、各クラスでまとまった投票結果をもとにさらに集計して投票サイトに入力することになります。

話がずれますが、うちの子の学校では校長に次ぐ役職の教頭先生がいません。
少なくともうちの地域の小学校には教頭という役職の先生は存在せず、副校長先生という形になっています。

4.結果発表
2018年2月28日に発表されるとのことです。
2018年8月以降には、決定した東京2020大会マスコットが一部の学校に訪問予定とのことですが、残念!うちの子6年生なので来年はいないのです。

このようなプロセスで決定されていくということですが、身近なところで娘のクラスではどれに決まったのか、娘個人としてはどうだったのか、そして私ならどれを選ぶのか、というのを書いてみます。


娘のクラスでのチョイスはこれ

ウ案

妖怪ウォッチ系のテイストを持っているからでしょうか。
これが選択されたそうです。クラスの中でなぜこれが良いのかなにかしらの説明はあったのかとたずねると、「特にない」という返答が(^_^;)

公式サイトの説明によれば(以下引用)、
オリンピックマスコット:
日本昔話の世界から飛び出してきたキツネのキャラクター。
キツネに日本古来の勾玉をあしらって生まれました。
すばしっこくて、スポーツ万能。人懐っこい性格でリーダータイプです。
風の精霊と一緒に、選手や観客のみなさんを応援します。

パラリンピックマスコット:
頭の上の葉っぱを使い、自由に変身するタヌキのキャラクター。
日本古来の化けるタヌキから生まれました。
おっとりしているのに、運動神経がよく、まわりを楽しませるムードメーカーです。
森の精霊と一緒に、選手や観客のみなさんを盛り上げます。

となっております。私的には3案の中で最も平面的にデザインされているな、という印象を感じました。

平面的にはバランスがとれていると思いますが、立体にしたときにこのバランスの良さがうまく表現できるかなという気もしますね。


娘的チョイスはこれ

イ案

絵が一番好みで両方ともかわいい

赤い紐が伝統文化を表していて良いと思った

とのことです。もうちょっと説明できない?と聞いたら、

「そんな細かいこと考えてない!」

と言われてしまいました(笑)

公式サイトの説明では(以下引用)、
オリンピックマスコット:
日本を暖める炎と大地から生まれたキャラクター。
モデルは福を呼ぶ招き猫や神社のキツネです。
足が速く、走れば谷を作り、川が流れるほど。普段は駆け回っているけれど、縁側でお昼寝するのも大好きです。
日本のお祭ならではの熱気や活気を伝え、炎の尻尾で人々に元気を与えます。

パラリンピックマスコット:
日本に四季を呼ぶ風と空から生まれたキャラクター。
モデルは神社の守り神である狛犬です。
雲のたてがみは喜怒哀楽により、桜吹雪や雪、紅葉や雷とともに季節の風を吹かせます。時には春風を送り、枯れ木に花を咲かせることも。
軽い身体で大空を飛びながら四季の魅力を伝えています。

となっております。私的には3案の中で最も動きを意識したデザインがされているな、という印象を感じました。

ただ、立体にしたときに大変そうな気がします…。造形的にも中の人的にも(^_^;)


セッジ的チョイスはこれ

私はア案です。
別にデジモンが好きなわけではありません(笑)

3案の中では、

ア案が一番スマートな形をしているということ

最終的なエンブレムとなった市松エンブレムを踏襲したデザインになっているので、より市松エンブレムの周知につながると思われる

市松という古くからある和の模様と、未来的な形状=科学技術の日本という両極にあるものが融合している

という3つの印象により、ア案が決まるといいなと思っています。

ちなみに公式サイトの説明では(以下引用)、
オリンピックマスコット:
伝統と近未来がひとつになった温故知新なキャラクター。
伝統を重んじる古風な面と最先端の情報に精通する鋭い面をあわせ持っています。
正義感が強く運動神経バツグンで、どんな場所にも瞬間移動できます。

パラリンピックマスコット:
桜の触覚と超能力を持つクールなキャラクター。
普段は物静かなのに、いざとなるとパワフル。
凛とした内面の強さと自然を愛する優しさがあり、超能力を使って石や風と話したり、見るだけで物を動かせます。
となっています。

ただ、僭越ながら言わせていただくと、ア案のパラリンピック案の方は、桜をイメージしてるのは良いとして、ちょっと花びら多すぎじゃないかなというのがあります。

特に目の周りは隈どりをイメージしているのでしょうけれど、ちょっと怖い印象を与える気がします。これを無くすことで相当かわいくなるように思うのですがどうでしょうか。

それと色には一般的な意味というのがあるので、「ピンク色でクール」というのが違和感を感じてもいます。


まとめ

というところで、今回は東京オリンピック・パラリンピックのマスコットキャラクターと、投票方法について紹介させていただきました。

さて、どれが選ばれるでしょうね。

小学生が関係しないネット投票ではウ案が優勢なようです。
といっても、小学生が選ぶものだから、ネット上でどれが優勢になっても何も影響しないんですけどね(^_^;)

オリンピック・パラリンピックのような世界的なイベントが開催されると、デザイン的な意味でもこういうイベントが催されますので、私も結果がどうなるか楽しみにしております。


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