デザイン講師ブロガー、そしてAdobe Community Expertのセッジです!
IllustratorユーザーのためのInDesign入門。
そのSTEP1では、新規ドキュメントを作成し、イラレでは蜘蛛の巣地獄になった文字の流し込みをInDesignではどう操作していくのかを、AIアシスタントのリンネにアドバイスを貰いながら進めていきます。
リンネ曰く、初っ端からIllustratorとの違いが出てくるとのことですが、それは一体どのような違いなのでしょうか?
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InDesign特有の設定「マージン」を理解する
セッジ:じゃあさっそくドキュメントを新規作成しよう。……文庫本、A6サイズのプリセットが無いから105mm x 148mmと入力して……。
セッジ:ん?イラレだと自分でガイドラインでマージンを用意するところだけど⋯⋯インデザは最初にマージンを設定するのか。
リンネ:ふふっ、先生。そこが『本』を作るための専用ツールである証ですわ。
セッジ:『天・地・ノド・小口』にそれぞれマージンを設定するんだね?
リンネ:はい、イラレのように1枚の紙ではなく『見開き』で考える必要があるのですわ
セッジ:なるほど。右のページと左のページで、『内側』と『外側』が入れ替わるからね。初心者の人にはまずこれを解説しないといけないね。
本や書籍、冊子の場合は、位置関係を上下左右ではなく、天・地・ノド・小口と呼びます。
- 天(てん):ページの上側
- 地(ち):ページの下側
- ノド:本を綴じる側=内側
- 小口(こぐち):本の外側
- 天のマージンは、章のタイトル(柱)などを置くスペースであり、紙面に「呼吸」をさせるための余白です。
- 地のマージンは、ノンブル(ページ番号)を置く場所。ここが狭いと紙面が安定せず窮屈な印象になります。
- ノドのマージンは、本において最も重要な余白です。本の綴じ目に近いため内側が丸まり、文字が隠れやすくなるのを防ぐ意味があります。
- 小口のマージンは、読者が本を手に持ったとき、指で文字が隠れないようにするための「持ち手」のスペースです。
文字フレームの作成
セッジ:さて、マージンも設定したから、文字を流し込んでみようか。
リンネ:良いですわね。でも先生、イラレのように「テキストツールで画面をクリックして~」という方法はできませんわよ?
セッジ:うん知ってるよ。イラレで言うところのエリアテキストだよね。
Illustratorと違い、InDesignでは「マージン(紫の枠)」の内側が文字を置くための領域になります。
- ツールパネルの「文字ツール」を選択。
- マージンのガイドに合わせて、ページいっぱいに「文字フレーム」をドラッグして作成します。
Point:Illustratorでの「ポイントテキスト」という概念はInDesignにはありません。Illustratorでいう「エリアテキスト」に当たる「文字フレーム」を作ってから文字を流し込む必要があります。
文字の配置(流し込み)と赤い「+」の処理
セッジ:文字フレームを作った。テキストを配置……でもいいけど、普段はGoogleドキュメントで原稿書いてるから、ボクはコピペだけどね。
リンネ:ぜひぜひ!流し込んでみてくださいまし!
セッジ:あー右ページで文章途切れちゃった。これイラレみたくスレッドテキストで連結していくの?
リンネ:いえいえ!文字フレームに「赤い+」マークがありますかしら?
「配置(Ctrl/Cmd + D)」で原稿を選択するか(またはテキストをコピーして)、作成したフレームをクリックして(ペーストして)流し込みます。2万文字の原稿は当然一つには収まりません。
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アウトポートの確認:フレーム右下の小さな四角(アウトポート)に「赤い+」が出たら、文字があふれているサインです。
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連結:この「赤い+」をクリックし、次ページのマージン内をクリック。クリックした場所が1行目となります。
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結果:これで「枠」同士が連結され、文字が数万文字あろうとも、ページを跨いで流れていくようになります。
Shift+クリックで「自動流し込み」
セッジ:なるほど。2つ目のフレームは自動的に生成されるんだね。ん?でもひょっとして「赤い+」が無くなるまで、この工程を繰り返すの??
リンネ:「ふふっ、先生。そんな『カッターで一枚ずつ切る』ようなこと、わたくしがさせるとお思いですか?Shiftキーを押しながらクリックしてくださいまし」
先ほどの「赤い+」をクリックした後、Shiftキーを押しっぱなしにして次ページのマージン角をクリックしてください。
すると流し込み専用のカーソルに「S」の字が付く状態になります。
この方法を使えば、InDesignが原稿の量に合わせて自動的にページを必要な分だけ増やし、すべてのページにマージンぴったりの枠を作って最後まで一気に文章を流し込んでくれるのです。
まとめ:InDesignは「枠」を作って「自動化」するツール
セッジ:おおっ! 一瞬で2万文字が最後まで流し込まれた! ページも勝手に増えてる!
リンネ:これがInDesign最大の魅力、『自動流し込み(オートフロー)』ですわ。
セッジ:イラレで大量のテキストボックスをせっせと繋いでたあの苦労は……。
リンネ:Illustratorが『手作業で一つずつ形を作る』ツールなら、InDesignは『枠を作って、自動で流し込む』ツール。この違い、実感していただけましたか?
今回のSTEP1では、InDesignの基本となる「マージン」の考え方と、イラレユーザーを悩ませる「長文の流し込み」について解説しました。
最初にしっかりとした「枠(フレーム)」を作ってしまえば、あとはInDesignが全自動で作業を行ってくれます。これこそが、IllustratorとInDesignの大きな違いなのです。
次回予告:STEP2「原稿用紙の魔法『フレームグリッド』」
セッジ:「流し込みの基本はこれでOK。文字も『ベタ組み』で綺麗に並んでるね」
リンネ:はい。でも先生、これってただ『マージンという大きな枠の中に、透明なプレーンのテキストフレームを作って文字を流し込んだだけ』ですわよね?
セッジ:うん、まあ、そう言われてしまえばそうかな?
リンネ:実は日本語版のInDesignには、書籍DTPの要となる『もう一つの枠』で『フレームグリッド』というモノが存在しますの。
セッジ:ふむふむ?
リンネ:原稿用紙のマス目のような機能ですわ
セッジ:じゃあ次回はそのグリッドの使い方だな
リンネ:はい、先生。そこで必ず登場する文字の単位が『Q(級)』と『H(歯)』ですわ!そもそもQとHというのは~……
セッジ:知ってるよ。写植が元になってるんだろ?
リンネ:はっ?!も、申し訳ございませんっ!!!
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