ヒーローのデザイン 自主制作映画 SINGI -being usual-



今回ご紹介する作品「SINGI -being usual-」は、以前仮面ライダーのデザインに関しての考察記事を書いていたときに、情報を調べていたところ発見しました。

製作は2014年となっていますので、すでに4年が経過していますが、自主制作とは思えないほどの作り込みになっており、見ごたえのある作品です。

セッジです!おはようございます!
今回は仮面ライダーファンによって2014年に制作された作品です。
いわゆる「ファンムービー」と呼ばれるものですね。
でもただのファンムービーではありません。しっかり作られていて面白いですよ!


自主制作特撮ヒーロー SINGIとは?

もともとは2012年、ニコニコ動画で「作ってみた」系動画として発表されたものです。

総額3万6千円という低予算、4名のキャストとクルーで制作されたものだったのですが、ニコニコ動画とYoutube累計50万再生が記録されたとのことです。

これは主人公がヒーローに変身し、怪人(妖怪)と戦うだけのシーンだけで構成された、いわばパイロット版でした。

それから2年後、しっかりとストーリー構成を立てて予算も確保し(?)、1時間を超える映像作品として作り込まれたのが自主制作映画としての「SINGI -being usual-」です。

謎のヒーロー・シンギに変身する青年が、人間に害をおよぼす妖怪を退治していくというのが基本コンセプトになります。

「仮面ライダー」のファンが見ていると、多くの仮面ライダー作品の要素が取り入れられているため「おっ」と感じる部分が多いかと思います。

↓予告編ですが、爆音が出ますのでご注意ください。




あらすじ

ー古の日本、ある村ー
人間に害をなすカラス天狗の妖怪を封じ込めるため、生まれたばかりの赤子を利用した封印術が陰陽師によって行われていた。

封印は成功し、妖怪を身に宿した赤子はそのまま命を落とす運命にあったが、そこに光り輝く天女が現れ…。



ー時は現代ー
インターネットニュースサービス会社、Truth Tellsに所属する 広森瑞(ひろもりみずき) は、ジャーナリストであった父親に憧れ、自身も立派なジャーナリストになるべくスクープを追っていた。

パっとしないネタばかりの中、たまたま「妖怪が関係する行方不明事件」を知り、この事件に興味を持つことになる。

そこで妖怪に詳しいとされる三笠神社の神主に取材を申し込み、おなじくジャーナリストを名乗る 香坂悠真(こうさかゆうま) と出会う。

三笠神社の神主より天狗と妖怪についての情報を得て、悠真と瑞は行方不明者が消息をたった洞窟に向かうこととなる。

この洞窟は妖怪が潜むと古くから言い伝えられていた。
洞窟の奥には人間の骸骨がころがり、二人はコウモリの妖怪野衾(のぶすま・本来はムササビ)に襲われてしまう。

情けない声をあげながら、瑞を見捨ててダッシュで逃げ出す悠真。
しかし、ある程度離れたところで唐突に立ち止まって振り返る。

そして、腰に手をかざすとベルトのバックルが現れ…

「変身」

悠真が掛け声とともにポーズを取ると、悠真はまばゆい光に包まれ…。
カラスを思わせる異形の仮面を持つ戦士「シンギ」に変身していた。

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シンギのヒーローとしての記号

シンギは昭和~平成ライダーの多くの記号を取り入れています。

仮面ライダーの根本的なコンセプトは「悪から生まれた正義」です。
敵と同じ力で敵を倒すというところは、仮面ライダーのファンが作ったものであることから、かなりしっかり感じます。

デザインとしては、まず仮面ですが、クラッシャー(口の部分)がカラスのクチバシの意匠を持っているものの、赤い丸い目、緑のヘルメットは1号2号を彷彿とさせます。

また、普段はベルトは隠れていて変身時のみ現れるという設定や、妖怪という未確認生物による事件はクウガとアギトをオマージュしているといえるでしょう。

妖怪退治というコンセプトだけで見れば、これは同じく妖怪(魔化魍)退治をする「響鬼」、仮面ライダー作品とは関係ありませんが「ゲゲゲの鬼太郎」へのオマージュも感じます。

ちなみに、最初に退治する妖怪(怪人)がコウモリというのは初代仮面ライダーから続く伝統です。

インターネットニュース会社とそこに勤めるヒロインという設定は、龍騎から取り入れられていると考えられます。

そして存在感を放つ、シンギに変身する主人公・香坂悠真。
口は悪いがお人好し。そして髪型が長髪。これは555の主人公・乾巧を彷彿とします。

なんと香坂悠真を演じる田邊明宏氏は「仮面ライダーディケイド」にも出演経験のあるプロの俳優さんでした。存在感があるのも納得ですね。

また、こういった自主制作映画でのヒーロー(ご当地含む)ですと、多くはヒーローと怪人のスーツを作るまでがほとんどですが、シンギの場合は専用バイクまで作っています。

ただ、TV番組などと違い、改造バイクを公道で走らせることはできないため、走行シーンはCGとなっています。

もちろん、必殺技はキックです。
シンギの場合はマフラーが分離し、自律行動して敵の視覚を奪ったり、行動を封じた上で行うので、不意打ちライダーキック感が強いですが(笑)


ツッコミどころも多い

全体的な作り込みはとても素晴らしいのですが、いくつかストーリー上ひっかかる部分もあります。

たとえば、陰陽師が般若心経を唱えていたり、神主なのにどうみても仏教僧の格好をしているといったことがあります。

これは設定考証をしっかりやればよかったのにな、と感じるところです。

意外と日本人、または日本に住んで長い人でも神社と寺(神道と仏教)の区別ができていない人が多いので、思い込みで作ってしまうとこうなってしまうのでしょうね。

学生の自主制作作品などを見ていると同じようなことを良くみかけます。

#あえて登場人物に怪しさを与えるためにやっているのだったら、この考察は恥ずかしいだけですが(^_^;)

また、主人公・悠真の演技、存在感は安定していてとても良いのですが、ヒロインが関西弁と標準語が入り交じるのがすこし気になりました。

東京の会社に勤めているという設定なので、落ち着いてるときは標準語で話し、感情的になったり、追い込まれたりしたら関西弁が出る、という形にできたら良かったのにな、と思いました。

スーツアクションがちょっとたどたどしいのもひっかかりますがこれは仕方ないですね。

映像的にカッコよく見える戦闘シーンというのは、専門的に訓練を積んだアクターさんじゃないと難しいと思います。

また、そのアクションの演技の慣れの問題か、シンギのスーツ形状の影響か、攻撃が腹パンが多くなってしまっています。

ニコニコ動画では逆にそれが面白いらしく「正義の腹パン」と呼ばれていました(笑)


最後に

今回は「ヒーローのデザイン」考察の第三段として、自主制作映画「SINGI」をご紹介いたしました。

この作品はYoutube、またはニコニコ動画で無料で視聴することができます。

個人的には、1回めの視聴は純粋に映像に集中できるYoutube版を。

2回目以降の視聴は仲間内でワイワイツッコミを入れつつ見る感覚で、ニコニコ動画版をオススメします(笑)

1時間を超える作品ですので、週末のお時間のあるときにでもいかがでしょう?


Youtube


ニコニコ動画


自主制作と思えないクオリティの作品「SINGI」はいかがでしたか?
ボクもこれを見つけて、誰かに紹介したくて仕方なくなり、今回の記事を書きました!
 とてもおもしろいですよ!
では今回はこの辺で!おつかれさまでした!



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